Monday, April 28, 2014

京の庭 石のアート

京都にあまたある社寺仏閣。
それぞれに 自慢の庭を抱えます。

豊かな水量を抱える池を中心に
様々な草木や建屋造形が配される浄土式庭園は
皇族貴族のお屋敷や 隆盛なお寺や神社にみられます。
でも けっこう 治水工事がたいへん。
つまり 近代以前の京都で 
四季を通してキレイな水を確保するには 
それなりに裕福でないと。

そんな裏事情もあって 
近世以降 禅寺の建立とともに 
水を使わない枯山水の庭園ががぜんに量産されます。
敷き詰めた白砂や白石を
湖海や河川に見立てるのです。

枯山水3点 : 大徳寺瑞峰院~建仁寺~南禅寺

京都でお寺めぐりをすると もう 枯山水だらけです。
ひとつのお寺の敷地内ででも
方丈のメインの庭、裏庭、中庭、、、、と
2つ 3つ 4つ、、、 と枯山水づくしです。

でも 当然に それぞれの情景は異なります。
荒々しい大海と小島を表現していたり
穏やかな湾と砂浜だったり。
苔や樹木があったり無かったり。
自然の風景描写をしているものもあれば
抽象的な精神世界的なものも。

でも京の庭の石アートで
もっとも不思議なものは。。。
やはり 銀閣寺(慈照寺)の砂盛りではないでしょうか。
大きなプリン(向月台)と 畝を作った巨大ベッド(銀沙灘)

これらの造形は 
月の光を反射させるためとも言われていますが
日中に間近で見ると 
現代美術のインスタレーションアートのように
とても自由で かなり過激な香りを感じるのでした。

by 丸岡満美





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